2018-06

荒難風と向田邦子

好きな作家は?
そう聞かれたら迷わず
向田邦子さんです

最新作に会えないのが残念ですが
ドタバタのテレビドラマとは裏腹に
芯をつく小説や
小気味いいエッセイなど
好きな作品を挙げたらきりがありません

その中で
昭和の戦争時分
空襲に襲われ家族で取り急ぎ靴を履いたまま
家に上がらねばならず
緊急非常事態
その時に

いつも亭主関白
どんなときも家族の長
誰よりも偉いはずのお父さんが
靴のままあがれない
想いと習慣なのか
いつもお母さんがきれいにしていた自分の愛着の家への想いか
一分一秒争う瀬戸際に
玄関で固まってしまいます


蘇堂のあがりかまちは江戸のもの
広さも十分ありますが
弱りこまねるは南風
それも雨が風に乗るは死活問題

雨が吹き込み
かまちびしょ濡れの緊急時にはいつもの靴箱を店内に
お客様にはかまちを靴のまま上がって頂く事になります


本日午前
蘇堂緊急非常事態宣言
お客様の靴も共々靴箱店内仕舞い込み
お帰りのお客様に
かまちの上で靴をお履き下さいのご案内

やだよ。そんなの。出来ないよ

靴も靴下も濡れてしまいますゆえどうぞこちらで

いいよ。別に濡れたって

よくありません!風邪でも引いたら大変です

しばしの押し問答に相成りました

その時私の脳裏に浮かんだのが
向田さんのお父さん

たかが小さき洋食屋
なのにもしもかのよに思って貰えてたなら
ふと目頭がほころびつつ出てきた言葉が

ありがとうございます

へぇっ?!とおっしゃるお客様の顔を見上げると雨に濡れながら笑っておいででした

お見送りをし
しばし時間が流れたら
眩しいほどの青空

館山ではやわたんまちという
お祭りが盛大に行われたことでしょう

嬉しくそして想いも溢れたひと時でした
陂・・convert_20120915223014





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